2009年9月7日月曜日

英国結婚事情 その1

先週末に、Mon mari の甥(妹の息子)の結婚式に出席した。場所はイギリス中部のレスター地方の村。新郎のイアン君と新婦のロズちゃん、とても可愛くて、心温まる式だった。

英国の結婚式は何度か出たが、階級や経済力の違いはかなり感じる。上流階級やお金持ち、それ以外でもお金をかき集めて見栄を張る人たちは高級ホテルや、いわゆるナショナル・トラストに指定されている領主の館やホールで行なう。その他、お金の無い人、もしくは、たかだか1日のために大金を使いたくない人は、結婚登録所(Registry Officeで市民婚を行い、その後で家族や親しい友人と小規模な食事会を開く。

イアン君やロズちゃんの結婚式は、現代のWorking Middle Classの標準というところだ。ちなみに、英国では結婚式の費用は伝統的に花嫁の家族が全部負担するそうなので(つまり花婿側はほとんど払わない)、女の子の多い家庭だと、嫁に出すのは相当大変だ。結局のところ、結婚式のグレードは両親の経済力に依る。

まず、式が行なわれる教会に行く前に、ドレスアップで忙しい新婦を除き、皆で教会の近くのパブに集まって、ビールとBacon & Butty (ベーコン・バーガー)を口にする。要は皆、一杯ひっかけて腹ごしらえして教会に行くのだ。勿論、ここに新郎もいる。まあ彼は緊張するのである程度酔わないと式に臨めないのかもしれない。写真はジョージというパブ。テーブルの上にベーコン・バーガーがある。式は12時半からだが、午前11時過ぎには皆がこうして集まりわいわいがやがやと新郎をひやかして賑わう。私もパブに赴いたが、さすがに午前中からアルコールは飲めなかった。日本では式は厳粛におごそかに行なうため、その前に一杯ひっかけるなんてとんでもないことだが、結婚式をリラックスして楽しむという意味ではこんな習慣もなるほどと思った。

式はGreat Oxendonという村のSt.Helen教会で行なわれた。こじんまりして、家庭的なアングリカン教会である。入り口にはUsher(式次第を配る受付人)がいる。そうそう、新郎、その父(写真左)、およびBest man(新郎の付添い人)、Usher などの男性関係者は、タータン・キルトを装っていた。新郎の父がスコットランドのアバディーン出身なので、この家の男性正装はキルトだそうだ。新郎の母はイギリス人なので女性側は特にスコットランドの伝統は関係ない。それと結婚式では伝統的に女性は帽子をかぶるのだそうだが、最近は帽子はかなり減っており、何もつけないか、もしくは大きなコサージュを頭につけるのが流行っているよう。下の写真は伝統的帽子をかぶる花嫁の母。

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