2010年12月30日木曜日

お隣はブーメラン

昨日、お隣でご近所さんが集まってバーベキュー・パーティがあった。
何分、田舎なので皆、気取ることなく、とても気さくだ。
都会のパーティと違い、日々の田舎生活の知恵に関する情報交換、ご近所のゴシップなど、新参者にはとても有用な情報をいただく。特にオーストラリアのブッシュにはヘビが多いので、どういう所に生息して、見つけたらどう対処するのか、など私には驚くような話ばかりで、目を丸くして聞いている。

うちのお隣の家とは、後ろと右横に2軒ある。お隣と言っても、400-500メートルくらいは離れている。
このバーベキュ・パーティは右横の家で行われた。
このお隣はブーメラン(Boomerangs)というセルフケータリング式のコテージを経営している。
5年前に私たちはこのブーメランに泊まり、コテージのユニークさと周囲の景色の素晴らしさに感動し、即ここに家が欲しくなり土地探しを始めた。
もしグレートオーシャンロードに来る機会があったら、一度はブーメランに宿泊することをぜひお勧めする。ちょっと料金は高いけど、それだけ払っても泊まる価値はあるコテージだ。
何故ブーメラという名前かというと、コテージそのものがブーメラン形をしているからなのだ。部屋のあちこちにもブーメランにまつわる装飾がされている。

ブーメランのオーナーのマークとロズ。
マークはオージー、ロズは英国人。二人は英語教師として80年代の終わりに来日し、愛知県の公立学校に赴任した。学校は違っていたものの、同じ県内の英語教師ということで知り合い、付き合い始めた。二人とも日本が好きで学校の任期が終えても県内の豊田市に移り、トヨタカンパニーで英語を教えるなどして、合計7-8年、日本に住んでいたそうだ。なので、二人とも日本語が話せる。とくにロズはとても流暢(もう恥ずかしいのか、私とは基本的に英語で話すのだけど・・・)。学校ではロズという名前から「バラ(薔薇)ちゃん」と呼ばれていたそうだ。二人は結婚しオーストラリアに住居を構えた。マークがサーフィン好きだったので、サーフィンで有名なジョハナの土地を買い、そこでコテージの建設を14年くらい前に始めた。ブーメランのコテージはとても個性的な作りなのだが、デザインしたのはなんと日本の友人の建築士だそうだ。

二人の家の中には日本の思い出が多くある。
夕ご飯のごちそうにお好み焼きとかを作ってくれたこともある。
庭には日本の庭園を思わせるような赤い橋を作り、横にはもみじなど、日本の植物が植えてある。

で、この間も話した私のリハビリ療法士のハナちゃんのパパとママはマークとロズなのです。
ハナとは、ジョハナの「ハナ」から取ったのだそうです。
日本好きな二人がお隣にいて、ここの生活で少しはホームシックから開放されるかも・・・。

2010年12月28日火曜日

Johanna Beach

我が家がある村はJohanna (ジョハナ)という。グレートオーシャンロード沿いの海岸は波が荒く、その昔、英国から移住しに来た多くの船はこのバス海峡で難破した。その中でもジョハナに無事上陸できた船がJoanna(ジョアンナ)号で、その船の名前がなまってこの地がジョハナになったそうだ。

我が家から車で3-4分のところにあるジョハナ・ビーチは白い砂浜海岸である。
ここはサーフィンビーチとして有名で数年前に世界大会が開催されたそうだ。

せっかく素敵な砂浜ビーチなのに、実は泳げないのだ。とても残念。
波が荒いので、遊泳注意喚起の立て札が立っている。

でも人々は長い砂浜ビーチに犬を連れてきて散歩したり、読書したり、釣りなどを楽しんでいる。

私たちがビーチを歩いていたらちょうどお隣のワンちゃんたちもお散歩に来ていた。
この子はジャック・ラッセル・テリアのジョージア。
猫のような小さな身体なのに現在妊娠中。1月下旬、出産予定。
でも元気に飛び跳ねている。

この子は以前、ブログでも紹介した私のリハビリ療法師のハナちゃん
今でも私に抱きつき、思いっきりなめ回す。すこーし慣れてきたが、まだちょっとこわいなぁ。

2匹とも思いっきり開放されて、砂浜をダッシュしていた。
しかし、臨月に近いジョージアはどうしてこんなに走りまわれるのか、人間の妊婦とは大違いである。

2010年12月25日土曜日

ちゃんと名前あるのよ

クリスマスは特別なことはせず、相変わらず田舎の家で労働。
私は家の中のペンキ塗り、Mon mari は生い茂った草を刈るため一日中草刈機を乗り回している。

庭で色々と作業をしていると隣の牧場の住民たちが「何やってんの?」と興味深そうに見にやってくる。
こちらのことがとても気になるらしい。草木をいじっていると餌やりと勘違いして大量の牛が押し寄せてくる。

皆異なる柄や表情をしているのだが、実は一頭ずつ名前があるのだ。
向かって右側の耳に黄色いピアスがつけられて、そこに番号と名前が記されている。
上の二人はレナちゃんとパッツィーちゃん

この子はキティちゃん。よく見ると、なんとなくハロー・キティのキティちゃんの目に似ていない?

ドーン君。女の子の多い中で数少ない男の子

チャミーちゃん。

家畜にも一頭ずつ名前をつけてあげる・・・管理上の理由だけでなく、アニマル・ライツの一環なのかな?

この牧場の持ち主のエバンスさんはもともとミルク用の牛を飼っていたが、数年前に血液のガンになってしまい労働集約的な飼育ができなくなったので、最近は食肉用の牛を放牧しているそうだ。
このかわいいレナちゃんやキティちゃんたちもいづれは私たちのお腹に入っていくのかと思うと、とても不憫な気持ちがした。

2010年12月19日日曜日

さらばコルク!

最近、オーストラリアの多くのワインの栓はコルクでなく、金属製のスクリューキャップに変わっている。何故なのか?

歴史的に説明すると、ワインの栓がコルクである理由はもともと「それしかなかった」からなのだそうだ。
ワインだけでなく、油や酢、そのほかの液体物も昔はコルクで栓をしていた。

コルクの匂いが染みた香りのワインに慣れているとやっぱりコルクでなければ、と思う人も多い。でもコルクは不規則な穴が開いているので、虫食いや液漏れでワインを酸化させてしまうこともある。代替品としてプラスティックの合成コルクを使われていることもあるが、完全な密閉は難しいらしい。

スクリュータイプなんてちょっとチープなワインのイメージがあるが、某ワインの専門家によると、実はワインの品質保持には酸素を完全密閉できるスクリューキャップが一番良いのだそうだ。でも、消費者の多くはコルクの方に高級感を感じ、ワインの栓はコルクであるべきと考えている人がほとんどだそうた。またレストランでコルクを開けてもらいその音と匂いをかぐのを楽しみにしている人も多いとか。
一方、自分で間違ってコルクをつぶして開けてしまうとコルクのカスがワインの中に散らばり、大災難になる。

スクリューキャップによる品質保存の実験は30年近くも行われており、品質保存においてまったく問題はないそうで、熟成期間の短いワインは今後着実にスクリュータイプに切り替わっていくようだ。

フランスに比べてオーストラリアでどうしてスクリューがこんなに普及しているのか?それはオーストラリアが環境に配慮し始めたからである。
コルクはコルク樫の樹皮をくり抜いたものでそのほとんどはポルトガルや欧州諸国、地中海地域で採れるが、最近では需要が供給に追い付かず木の成長が間に合わない、そして過剰な収穫によりコルク樫自体への悪影響が世界的に懸念されている。
森林伐採を続ける問題と、またコルクよりスクリューの方が確実な品質保存が期待できるという理由から、オーストラリアのワイン生産者は確実にスクリューキャップに切り替えている。
実際に安いワインだけでなく、数百ドルもするワインもスクリュータイプになっているそうだ。

ということで、これから生産されるオーストラリアのワインはすべてスクリューキャップになっていくだろう。

2010年12月18日土曜日

キャンプ生活脱出

グレート・オーシャン・ロードの家は2年前に家の外枠ができた。
内装は去年から徐々にはじめたが、なかなか進まない。
やはりこちらに住んでいないとどうしても大工さんたちの優先度や緊急度が下がる。

本当はクリスマスまでに床張りとキッチンが完成するはずだった。
しかし、床はまだできておらず、キッチンも扉のない戸棚の枠組みだけはできた。田舎の人はどこの国でものんびりしているので、こちらが焦っても仕方ない。相手のペースに合わせて気長に待つしかないことをよく学んだ。

工事が遅れている一方で、白物家電や家具はきちんと配送されたので、多少は人間らしい生活が始まっている。今まではダンボールの箱の上でご飯を食べていたが、 やっとダイニングテーブルが来て食事はぐっとおいしく感じられようになった。またキャンプ用のエアベッドに寝ていて背中が相当痛くなり睡眠不足に悩 んだが、まともなベッドとマットレスが来たのでこの2-3日は快眠を享受できている。下の写真は家族や友人を呼ぶための客室になる。自分たちの寝室のベッドはこれから Mon mari が自分で作るらしく、毎日あちこちのDIYショップにでかけて気に入った木材を探している。

さて、今日は電気工事屋さんが来て配線工事の最終化をしてくれ、そして庭の草が相当伸びたので、芝刈り機で草むしりをしなければならない。
クリスマス前だが、休暇気分にはなれず、毎日肉体労働の連続である。

2010年12月16日木曜日

I live in the past

オージー2日目からストレスの連続。
今回、Mon mari は85年モデルのランド・ローバーを買ってしまった。
オージーに来る前にネットで探して、気に入ったのが見つかり早々と売り主と商談を成立させた。
私は絶対に物を見てから決めなさい、と言っていたのだが子どものように待てずに「大丈夫、写真で見る限りは問題ないし、オーナーも車の状態を細かく説明してくれたから」と言っていた。

しかし、転売する場合、新しいオーナーは車検を受けなければならない。
車の引き取りを終えてから車検を受けたら不合格。あちこちの問題がみつかり、修理に7000ドルもかかることがわかり、Mon mari は超不機嫌。
「だから言ったでしょ!」と責めたらら本当のことを突かれたのでさらに不機嫌になった。
当たり前だが、売り手は調子のいいことしか言わない。
どうして手付金だけ払って、満足したら全額払うということをしなかったのか理解に苦しむ。およそ、ビジネス・マインドがあるとは思えない・・・

ランド・ローバーは英国の車で、もともとは農民が農地で使う四輪駆動車として作られた。
彼は以前からランド・ローバーで藪、川、ぬかるみなどのオフロードをエンジョイしたいという夢があり、どうしても欲しかった。そして、昔風のクラ シックモデルが好みで、思いっきりオンボロを手にしてしまった。
英国人は今でも「昔に生きている」人達なので古いものにこだわり、オンボロをシコシコ 直して使うことを一つの楽しみとしている。でも言い換えると、過去に生きるというのはとてもお金と時間のかかるのである。

私には絶対に理解のできない判断と行動である。
でもこのストレスにしばらく付き合わなければならない。

2010年12月13日月曜日

五つ星のお味

日曜にDown Underに向けて出発した。
今回は初めてカタール航空を利用、いつもと違う航路を選択した。
パリからカタールのドーハで乗り継いで、メルボルンに到着。
およそ22時間ちょっとの飛行、シンガポールや香港経由より1-2時間短縮される。運賃も主要航空会社の中で一番安かった。

最近、カタール航空はあちこちで派手に宣伝をして、自らを「Five-Star Airline」と名乗っているが、そもそもFive-Starか否かは客や旅行会社が評価するものではないだろうか・・・?
初めての搭乗で個人的にはまだFive-Starには及ばないことを確信した。
まず出された食事のメインのおかずが二度も冷たかった。客室乗務員(CA)曰く、オーブンで温めるのだけれど、一旦冷たいカートに入れて配膳すると冷めてしまうのだとか。でも他の航空会社も同じやり方をしていても冷たいおかずを出された経験はないので、やっぱり工夫が足りないのだと思った。そして、10時間以上の飛行でトイレが思いっきり汚れてもCAは掃除などしない。全日空は定時にCAがトイレ掃除しているのを何度も目にした。

多分、ファーストやビジネスの客には極上のサービスをしているので評判はいいのだと思う。ちなみに、ドーハ空港ではすべての飛行機はエアブリッジでターミナルに接続できないため、乗客はタラップで一旦降りて、バスでターミナルに向かう。ファーストやビジネス客は「エグゼクティブ・バス」というのに乗せてもらえるが、エコノミーの客は別名「家畜バス」というのに乗るのだと他の乗客が言っていた。
しかし本当のFive-Starのエアラインとは、ファーストやビジネスでなく、エコノミーの客が気持ちよく楽に搭乗できるかの方が重要だと思う。その意味でシンガポール航空はエコノミーでも本当に心地よい。
それとドーハ空港のトランジットのバス乗り換えはものすごく時間がかかり疲れる(今、新しいターミナルを建設中らしいが・・・)。以上の理由から私としてはカタール航空はまだThree-Starくらいの評価しか出せない。

しかし最近の湾岸の航空会社の急成長ぶりには目を見張るものがある。
日本から欧州やアフリカに行く場合、ドーハやドバイなどを経由するのが当たり前になった。何故こんな現象が急速に起こっているのか?
勿論、湾岸への観光客や投資の呼び込みもあるが、実はこれは湾岸諸国政府の膨大の補助金によって成り立っている巨大ビジネスなのだそうだ。
つまり、ドバイ、アブダビ、カタールなどの政府はエアバスやボーイングの最新航空機を何十機も買いまくって、さらに自分たちの土地から採掘される格段に安い燃料を供給し、外国人のパイロットやCAを雇うことで、安全性、価格、イメージで圧倒的に欧米航空会社に勝っているのである。なので、欧米航空会社はエミレーツ、カタール、エティハッドなどは実質国有会社であり、WTOの補助金や競争の原則に違反しているとクレームしており、カナダはエミレーツの乗り入れを制限する対抗措置を取ったとまで言われている。

確かに機体は新しいし、CAや地上職員は白人系かアジア人系がほとんどで、アラビア語を話すカタール人などはあまり見かけなかった。とてもカタール人自前の飛行機に乗っているという実感はなかった。
そういう意味で、パキスタンのPA、バングラのビーマンなどは安全面ではちょっと怖いしサービスもよくないが、自力で運行しているのを見ると「頑張って!」と心から応援したくなる。

オイルマネーでのし上がった湾岸航空会社はこれからもさらに躍進していくだろう。でもパイロットもCAも外国人に頼っているうちはその国の人材の能力強化にならず、長期的に見るとマネー以外で国の発展に役立つのかは多いに疑問である。

2010年12月10日金曜日

欲しいけど欲しくないノーベル賞

お昼ご飯を食べながら、ノーベル平和賞の授与式の実況中継を見た。
今年は中国の民主化運動家の劉暁波(リウ・シアオポー)さんに授与されたが、当然ながらご本人は式典には出席できず、多分ご夫妻で座ったであろう壇上の2つの空席の椅子がとても印象に残った。

ノーベル平和賞委員会のヤーグラン委員長は長い演説の中で劉さんの功績を称える以上に、中国政府をかなり厳しく批判し続けていた。最後に「劉さんは何も悪いことをしていない、即刻釈放されるべき」と訴えたときには、会場が総立ちになって拍手を送った。劉さんへの栄誉と中国政府への糾弾が入り混じった式典だった。

出席者の多くは欧米系の人たち。アジア、アフリカ系の人たちの参列はまばらだった。どこの国も中国に遠慮して出席を控えたのだろう。

中国が何故、こんなに劉さんの受賞に対して抵抗し激怒しているのか?
新聞やテレビを総合すると色々な見方があるようだ。
言論の自由を認めると人権、民主化が促進し、それにより現体制が崩壊し、地方の分離運動が進み国家統一困難になるから。
共産党の中枢人物は、多党政治になることで自分たちの権益が奪われるのを恐れるから。

しかし、一党独裁というとシンガポールもそうである。あの国で政府や政治家の批判をするのはタブーで、言論の自由が厳しく制限されている。でも国際社会は中国は批判してもシンガポールには何も言わない。何故なんだろう?
そしてシンガポールから政治的民主化を訴える活動家が出ないのも不思議である。

話は元に戻って・・・
上記のように中国が平和賞を拒む理由は国内の政治や統一に混乱をきたすことが一点。

もう一点は感情的な問題という論調。
中国は本当は喉から手が出るほどノーベル賞がほしい。
ノーベル賞への憧れは強く、街の書店には受賞者の歴史に関する本が売られて、とても人気があるそうだ。
これだけの経済大国になって、10億以上の人口がいても国際的に認められた知識人を輩出できていないのが本当にくやしい。
2000年初めにノーベル文学賞に中国人作家が候補に挙がったが、これも体制批判をする退廃文学とされ、中国政府の抵抗に遭って受賞にはいたらなかった。

そして、今回の劉さんの受賞。
本当は化学賞、物理学賞、経済学賞、文学賞など、いわゆる自然科学、人文科学の分野で世界レベルとして認められたい。
それなのに、劉さんのように「世界レベルの反体制活動家」が受賞してしまったこと、そして歴史初のノーベル賞受賞者が収監されている囚人であるということ自体が中国政府にとってこの上なく屈辱的なのだそうだ。

中国にとってノーベル賞は西洋感覚に基づく「知識の封じ込めと拒絶」ということになるらしい。
そうかもしれないが、一方で中国は60年前に国連人権宣言(規約)に調印したことを決して忘れてはいけない。

欲しくて欲しくて仕方ないけど、今度は頂きたくないノーベル賞、何とも悩ましい受賞である。

2010年12月7日火曜日

よくある苛立ち

今朝、アパートの下にリサイクルゴミを捨てにいったときのこと。
写真のように、ゴミ箱の上に大きなダンボールがドンと捨ててあった。
フランスでは至極日常的なこと。
日本でこんなことしたら、ご近所から苦情が出るので、必ず折りたたんで紐なりガムテープで縛って清掃員の人が持って行き易いようにするのが常識だが、こちらではそんな感覚は微塵もない。

とりあえずこのダンボールは外に出されているが、下のゴミ箱もどうやら他のダンボールで一杯になっている。幸いに、隣のもう一つのゴミ箱はまだ空きがあったので私のゴミは捨てられた。ひどいときはこの位の大きさのダンボールが2つのゴミ箱の中にドンとそのまま捨てられていることがある。つまり他の人がゴミを捨てる隙間が全くなくなっているのである。
言い換えると、捨てる側は自分がこういうことをしたら、後の人がどうなるか、ということは全く考えていないのである。さすが、センター・オブ・ユニバースに住むパリジャンである。

文化とか国民性と言えばそれまでだが、フランス人はこういうところで日常の小さな気遣いがないように思える。
ちょっとしたことだけど、外国人としてこういう苛立ちが日々積み重なると段々と、「住みずらいフランス」と思い始めるである。

2010年12月5日日曜日

驚きの多機能

最近、炊飯器が壊れたので新しく買い換えた。
フランスでは満足する機能のお釜がなかったので、あちこち探してやっとイギリスでそれなりの物をみつけた。こちらでも炊飯器自体はたくさん売っているが、もう日本では見ないようなかなり時代遅れのデザインや機能だったりする。やっぱり炊飯器は日本のメーカーが世界一だと思う。

新しくキッチンに登場した炊飯器はサンヨーの5合炊き。二人世帯にはちょっと大きいが、このサイズしかなかったので、大は小を兼ねると思って買った。

さっそく使おうとして説明書を見てびっくり。
信じられないような機能がある・・・・
まず、白米は当然のこと炊けるが、お粥機能がないかわりにリゾットのボタンがあるのはさすが欧州仕様。また白米だけでなく、ブラウンライス(玄米とか)も炊けるようになっている。
そして、炊飯器は蒸し器の代わりにもなっていた。写真の手前の白い網は野菜などを蒸す際に使うトレー。煮込みもできるらしくシチュー用のボタンまである。さらにさらに驚いたのは、ヨーグルトまで作れるそうだ!

一体、炊飯器はどの次元まで進化するのだろう。
Mon mari は「そのうち、チップス(ポテトフライ)も作れるようになるんじゃない?」と期待をこめて語っていた。確かにこの分でいくと、将来は魚フライ(フィシュ・アンド・チップス?)、コロッケや唐揚げとかも作れる炊飯器が登場してもおかしくない。しかし便利とは言え、一つ のお釜で炊く、蒸す、煮る、揚げるの全てを調理するようになったら、油や香辛料などが付着して従来の白米の香りや風味が損なわれる気がする。

随分前に日本のテレビ番組で、炊飯器一つで生活の全てをこなしている大学生が紹介されていた。その人は、白米だけでなく、味噌汁、煮込み料理(肉じゃがとか)などのおかずも炊飯器で作るので他の調理器がいらないと豪語していた。さらに驚いたことにお釜に下着や靴下を入れて洗濯もしているとか。食べものと汚れ物を一緒の釜で扱うなんて言語道断だが、貧乏学生の彼によると、炊飯器は生活を支える重要な万能機だそうだ。

多機能はそれなりに便利だが、私は野菜を蒸したりシチューまで作る気はしない。
やっぱり炊飯器はお米を炊くだけの機械であってほしい。

2010年12月1日水曜日

Shall We Dance? ちょっと動画

言い忘れたが、ブラックプールはイギリス最大の保養地で、街にそびえるタワーが有名である。タワーはもう100年以上も前に建てられ、ダンスホールはこのタワー(写真)の下にある。

動画を少しだけ撮ったのでご覧ください。何となく臨場感が湧くと思います。
上がクイックステップ、下がチャチャチャです。



どう? 見てるだけで一緒に踊りたくなる気分でしょう?