2010年11月5日金曜日

「輪」の大切さ

実は私とMon mari はそれほど多くのフランス人の友人を持っていない。
色々な理由があるのだが、第一にもちろん言語の問題、第二に普通のフランス人は自分たちの社交の「輪」がすでに出来上がっているので、新たな友人を作る必要がない、イコール新しい人、特に外国人がそこに入るのは難しい、という理屈。
私もMon mari も海外のいくつかの国に住んだが、言葉とは関係なく、とりわけフランスでフランス人の親しい友人を作るのが一番難しいように感じる。

そんな中で私たちにもなんとか、フランス人とのつながりを持つ「輪」がある。
私たちが住むアパートは住人同士が結構仲良しである。
大体40世帯くらい入っている中規模のアパートだが、都会の典型的な相互無関心アパートとは違い、おせっかいな人も含めて他人のことを気遣ってくれる人が何人かいる。
集合住宅なので時々、住民集会があるが、言葉の問題で私はいつもパス。でも年2-3回あるパーティにはしっかりと行く(ゲンキンな住民!)。今年も夏に暑気払いのポットラックがあったのでもちろん参加した。

そして最近、住民の一人のアメリが結婚したので、お祝いに仲良し住民同士(20人くらい)がお金を出して彼女に贈り物をした。そのお返しに新郎新婦がアパートの裏庭で「シャンパン内祝い」をしてくれた。
上の写真がアメリとSon mari。とても幸せそう・・・Félicitations!

パーティの招待状は、住民リーダーから上のようなフランス語と日本語で来た。読むと笑っちゃう日本語だけど、一生懸命、心をこめて書いてくれているのがにじみ出ていて思わずホロっと来てしまった。
リーダーのミシェルさんは以前、京都に数ヶ月住んでいたことがあるそうで、いつも廊下で会うと片言の日本語で一生懸命話してくれる。私のフランス語よりはるかに上手だ。

アパートのパーティに参加するときは、私も必死に片言のフランス語で会話を心がける。でもしばらくすると、皆、私を気の毒に思うのか、または何を言っているのかわからないのか、だんだんと英語で返してくるようになる。多くの住民は海外経験があるフランス人、または欧州やマグレブの外国人なので、幸か不幸か、皆英語がしゃべれるのだ。

上の写真の右の女性がうちの隣に住むナタリー、左が入居時から仲良くしているアニェス。二人ともフランス人だけど海外経験豊富なので、殻にこもったフランス人気質がなく、とてもオープン。
で、二人は私やMon mari のフランス語のレッスンのために、近いうちに我が家で彼女たちと忘年会をやろうと提案してきた。レッスンと言っても多分、私の作る寿司が目当てというのが見え見えなのだが・・・(笑)

フランス人というと傲慢で不親切なイメージがあり、事実、日々の生活や公共の場でそういう経験をすることが多い。だが実際、個人個人とじっくり付き合うと、皆、温かく、繊細で気遣いのあるいい人も多いというのを実感する。
なので、この小さな「輪」を大切にしていこうと思う。

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