2010年7月2日金曜日

劣悪だが寛大な交通マナー

フランス、特にパリの交通マナーの悪さは世界的に有名である。
たとえば上の写真は駐車中の車。
大通りから脇の通りに曲がるその角に車は駐車している。横断歩道と横断歩道の間に駐車するなんて日本でも他の国でも見たことがない。
これは一例だが、パリでは「よくこんな場所に駐車するなぁ」と目を見張ることが多い。
2列の路上駐車もよくみかける。例えば3斜線の道路で、ある一部分で2斜線が駐車で占領されているのだ。誰も文句を言わないところがすごい。
縦列駐車も車と車の間隔が5センチくらいしかないというのは当たり前。他の車のバンパーをぶつけて、きちきちに詰めて駐車するのがパリマナー。
タクシーの運転手もよく曲がり角の真ん中でいきなり止まり、客を降ろす。後ろで運転している者は急ブレーキものである。普通なら、曲がるちょっと手前とか、曲がった後に止まるものだが、曲がっている最中、曲がり角の頂点を斜め状態に停車するというのは他の国でもみたことはない。ある意味、芸術的な行為である。
そうかと思うと、左斜線にいながら交差点に入っていきなりウィンカーも出さず右折することもしょっちゅうである。
皆もこんな環境には慣れっこになっているので、それほどいきり立たない。

一方、歩行者も相当いい加減で、信号のないところの斜め横断は当たり前。
赤信号でも堂々と渡っている人は大勢いる。みんながこのようにいい加減なので、車もクラクションを鳴らして歩行者をせきたてることもせず、渡るまで待っててくれてとても寛大だ。
東京でこのようなことをしたら、ドライバーから怒鳴られだろう。

パリで運転すると、外国人ドライバーも皆、フレンチモードのマナーになる。
ちなみにMon mari の運転も相当粗くなった。そうしないと、パリの道路ではサバイブできないのだ。
この習慣が身についてしまってから、時々英国やオーストラリアでフレンチモードの運転をすると、他のドライバーから怒られて、クラクションを鳴らされることが多くなった。

フランス、特にパリで運転していた人が他国(先進国)に行って運転する場合は、マナーモードを低レベルから高レベルに切り替えなければいけない。

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