2011年1月22日土曜日

もうこれいや!

ちょっと前にワインのスクリューキャップについてお話したが、最近コルクにとても悩まされている。

フランスで売られているオーストラリアワインはフランス人のテイストに合わせて、コルク仕様がまだ多いが、ほとんどが合成樹脂のコルクに変わっている。
このワインもその一つ。

オープナーで開けるときはそれほど困難を伴わず、また本物のコルクのように失敗して、コルクが粉々に砕けでボトルに残骸が落ちる危険性もない。

しかし問題は開けた後なのだ。
開けた後は写真のような状態になるので、当然、オープナーからコルクを回して抜き出そうとする。
しかし、それが容易にできないのだ。
合成コルクは異様なほどコルクはらせんの金属にへばりつき、硬くて回そうと思ってもびくともしない。
結局はペンチを持ってきて、大奮闘してやっと取り出すことができた。
この作業を毎回することを考えたら、やっぱりスクリューキャップに軍配が上がったと確信した。

ところで、スクリューキャップの有効性に関しとてもよい本があるのを知った。
タイソン・ステルザーというオーストラリアのワイン・ライターが書いた「Taming the Screw(スクリューを使い慣らす」。
かなり科学的な実験をもってスクリューキャップの優位性を証明しているらしい。是非この本を読んで知見を高めてみたい。

ワインのスクリューキャップは酸素を完全密閉させるために特殊なアルミで作られているそうだ。
で、そのスクリューのほとんどはなんと、フランスで開発され特許を得ている「ステルヴァン」というブランドのものだそうだ。フランスが先進的に開発したスクリューキャップはフランスではほとんど普及しておらず、ニューワールド・ワインに確実に拡大している。
何とも皮肉な話であるが、フランスはまだ「コルクを開ける」という儀式を重んじる社会なのだからだろう。

1 件のコメント:

陽 さんのコメント...

ソムリエがCorkを開ける手技には美しいものがありますが、Taming the Screwとなると、腕半分を使ってScrewを素早く開ける手技ならむ腕技が提案されているとか。。。見てみたいものですね。