ロンドンの下水道。レンガ造りで19世紀後半に作られた古い下水施設。
最近、大きな悩みに直面している。
レストランから排出される食用油の塊が1000トンにものぼり、下水を詰まらせる恐れがあるということで、油脂の塊を取り除く大除去作戦が2ヶ月間にわたり展開された。
詳しい様子はBBCで報告されている。
しかし、食用油がこんなところで環境汚染の原因になるとは知らなかった。東京などの他の大都市はどうしているのだろう?
このような状況の中で、ロンドンの歓楽街であるレスタースクウェア、チャイナタウン、ソーホー、ウエストエンドなどにあるレストランは、特に揚げ物などに使った大量の食用油を再利用のために業者に無料で引き渡している。業者はその油を精油(ろ過してアルコールとまぜる)し、バイオディーゼルを作り、ロンドンのタクシーに売っている。バイオディーゼルは二酸化炭素の排出もなく、環境にやさしい燃料とされ、従来のガソリンよりも低価格なのでタクシー運転手に人気があり、これからどんどん拡大する燃料と報道されていた。
日本では、3月の大震災の後にガソリンが街から消えて、震災地への支援にも大きな影響を与えた。従来の化石燃料だけに頼らず、このような自前でできる燃料を少しずつ国内で増やしていくことも必要だろう(軽油対応の車という限定はつくが)。
新宿、渋谷、六本木などのレストランから出る油はどのようにして処理してるのだろう。下水に流していたら、ロンドンのように油脂が堆積しているかもしれない。下水に流していなくても、固めて捨てているなら、それを代替燃料として再利用するなど、誰か呼びかける人や団体がいないのだろうか・・・?
4 件のコメント:
こんばんは、お久しぶりです!
東京は暑くなってきました(まだ梅雨ですけれど)。明日は猛烈な夏日とのことで、節電もあるし憂鬱です。
食用油の処理、こちらでは環境汚染になりますと料理雑誌に広告が載っていたり、油を固めるものは売っていますけれど、それを代替燃料として利用するのは初耳でした。まさにMottainai精神ですね。
私も今晩は珍しく揚げ物をしました。とはいえ、フライパンに1センチほど油をひいただけですが…。最後はほとんど油もなくなってしまうので、キッチンペーパーでふき取って水洗いで終わり。むしろ怖いのは、その油をすっかり吸収したコロッケです。
家庭ではなんとかなりそうですが、飲食店とかはいったいどうなっているのやら。うちの隣の無国籍カフェも油をじゃんじゃん使ってるけど、固めて捨てるというひと手間はとってなさそうです。固めるまでに1時間くらいかかるので、時間の短い業務用がない限り、使うインセンティブはないのかもしれません。
油をたくさん使いそうな中国とかはいったいどうなってるんでしょうか。
初めまして、ロンドンの下水における報道は日本でも以前からあります。
マスコミ報道よりも個人情報が親しみを感じます。
さて、日本ではバイオディーゼル燃料として利用が拡大しています。
http://newfuel1.com/biofuel/biotop.htm
サヨクマさん、お久しぶりです。
日本は相当な猛暑のようですね。
フライパンに1センチの油というの、私もよくやります。油を捨てたくないという気持ちからですが、でもあまりおいしくできませんよね。使った油を再利用でまた炒め物に使うこともできますが、私は健康上の理由からなるべく再利用は避けています。残った油が多い場合は固めて捨てているものの、これは最終的にどうなるのか、といつも思っていました。ごみ処理場で永遠に眠って、地下に浸潤していくだけなら、何とか再生利用できればいいと思います。まあ要は揚げ物をあまり作らない料理を増やすのが一番なんでしょうね。
新燃料研究所様
コメントありがとうございます。
そちらのHPも拝見させていただきました。震災地へのバイオディーゼルの配給支援も検討されているようですね。資源の少ない日本ならなお更、英国のようにシステム化して、飲食業者と燃料販売店が協力できるといいのに、と思います。
私は素人でよくわかりませんが、中にはバイオディーゼルに適さない食用油もあるようなので、単に混合するのは技術的に難しいとは思いますが、今回の震災を契機にもっと再生利用可能な燃料の拡大を日本もはかっていかれることを望みます。これからも時々、貴団体のHPものぞかせていただきます。
ありがとうございました。
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