2011年5月25日水曜日

何が勝負を決める?

テニスのフレンチ・オープンが開催されている。
おととい女子のプレーを見た。
イタリアのフランチェスカ・スキアボーネのプレーはすごい。
何がすごいかと言うと、ショットの際のうなり声。男並み、いやモンスターのようだ。

近年、多くのテニスプレーヤーがサーブやショットのときにすごい大きなうなり声、叫び声をあげる。
もともとはアメリカ人コーチが男子の選手に導入した手法と言われているが、今は女子もすごい声をあげる。勝つためにはスタイルなど気にしない、いかにもアメリカ的な方法。
ウィリアム姉妹、シャラポワなどの叫び声は有名である。
そして、フランチェスカ・スキアボーネはさらにすごい。
一昨日のプレーはまだYoutubeで見れないが、去年のUSオープンの動画がある。画面の向こう側がスキアボーネ、いいプレーを見せているが、その声はいただけない・・・ これだけ怒鳴っていると、声帯もかなり痛めるのではないかと思うほど。

このうなり声は勝負に影響するらしい。ハワイとカナダの大学で、実際に実験をして勝負に有意差があると研究結果が発表されている。
選手がボールを打つ瞬間にはっきりと聞こえるようなうなり声をあげると、対戦相手の反応速度を遅らせることができる、つまり、うまり声によってボールがラケットに当たる音がかき消され、やってくるボールが落ちる場所を正確につかむ可能性が低くなるというのだ。
もし本当だとすると、これって、本当の勝負ではないような気がする。実力ではない別のトリックで相手を負かす、フェアなやり方とはいいがたい。

テニスは歴史的に貴族の由緒正しいスポーツ。やっぱりエレガンスさはつきもの。動物的なうなり声はおよそお上品とは言えない。
ある程度の叫び声を出すのは仕方ないが、意図的に対戦相手に脅威になるような声の出し方は見てて不快だ。最近はテニスを見ていてうなり声を聞くたびにいやーな気分になる。

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