2010年3月22日月曜日

効率と効果(ごみ編)

フランスの資源ごみ回収は少し変わったシステムになっている。
そもそも資源ごみの分別はここ4-5年でやっと定着したかという感じで、先進国ではかなり出遅れていると思う。
分別といってもいたって簡単。
普通ごみ、ビン、その他の資源ごみ、の3つのゴミ箱があるだけである。
その他の資源ごみには写真に描かれているように、ビン以外全部入れられる。
ペットボトル、缶、プラスチック容器、ダンボール、新聞、衣類などなど・・・
日本はかなり細かく分けて出す。ペットボトルはビニールをはがすことまで要求される。
英国やオーストラリアでも各家庭は行政から資源ごみ用に4-5個の異なるゴミ箱が支給されており、厳しく分別して出す。英国では確か、ビンの色まで分けて出していたように記憶している。
何故、フランスはゆるやかなのか?

それは分別を厳しくすると、現在清掃局でゴミの分別している人の仕事がくなるため。
資源ごみ制度を導入したとき、厳格な分別回収については労働組合が強く反対したらしい。
そのため、資源ごみ箱には生ゴミ以外何でも放り込める。時々、鼻をかんだあとのティシュも入っていたりする。

ということで段々、ビン以外のごみの区分けが最近いい加減になってきたので、アパートの管理会社から、「資源ごみに関してやってはいけないこと」のお達しがドアに張られた。
当たり前なのだが、レジ袋ごと捨てない、ダンボールなどは折りたたむ(フランス人は箱を折りたたんで処理する習慣がない)、汚いものは入れない、プラスチックを普通ゴミに入れない、などなど・・・

こんなことなら、最初からきちんと分けて出すように仕組みを作ればいいのにと思うが、「効率」より、雇用の確保という「効果」を優先する姿勢はいかにもフランスらしい。

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