2010年3月29日月曜日

壁に耳あり

これは職場で利用する「スパイ(盗聴)キット」。
先日、Mon mari が同僚から借りたかもらったかで家に持ってきた。
私は驚き、「やだ、あなたたちはこんなことをしているの?」と問いただしたら、「ジョークだよ・・・」と笑った。勿論、彼は使ってないが、どうもこの様子だとこのような類の物を使っている人は他の絶対にいるだろう。
Mon mari の職場はゴシップ、悪口、妬み、猜疑心が多いとは聞いたが、ここまで考えている人がいるとは知らなかった。

付属のイヤホンを耳に当ててスイッチを入れると、周囲の音や声が隈なく聞こえる仕掛けになっている。何となく補聴器のような感じで、全ての雑音を拾う仕組み。
周囲には盗聴でなく、音楽を聴いているに見えるところがミソとか。
まあ品質はプロ使用のレベルではなく、限りなく「おもちゃ」的な代物なので確かにジョーク・グッズともいえるが・・・

しかし、こんなことまでしないと安心して仕事ができないなら、随分世知辛い世の中になったもんだと思う。

壁に耳あり、障子に目あり。気をつけよう・・・

2010年3月22日月曜日

効率と効果(ごみ編)

フランスの資源ごみ回収は少し変わったシステムになっている。
そもそも資源ごみの分別はここ4-5年でやっと定着したかという感じで、先進国ではかなり出遅れていると思う。
分別といってもいたって簡単。
普通ごみ、ビン、その他の資源ごみ、の3つのゴミ箱があるだけである。
その他の資源ごみには写真に描かれているように、ビン以外全部入れられる。
ペットボトル、缶、プラスチック容器、ダンボール、新聞、衣類などなど・・・
日本はかなり細かく分けて出す。ペットボトルはビニールをはがすことまで要求される。
英国やオーストラリアでも各家庭は行政から資源ごみ用に4-5個の異なるゴミ箱が支給されており、厳しく分別して出す。英国では確か、ビンの色まで分けて出していたように記憶している。
何故、フランスはゆるやかなのか?

それは分別を厳しくすると、現在清掃局でゴミの分別している人の仕事がくなるため。
資源ごみ制度を導入したとき、厳格な分別回収については労働組合が強く反対したらしい。
そのため、資源ごみ箱には生ゴミ以外何でも放り込める。時々、鼻をかんだあとのティシュも入っていたりする。

ということで段々、ビン以外のごみの区分けが最近いい加減になってきたので、アパートの管理会社から、「資源ごみに関してやってはいけないこと」のお達しがドアに張られた。
当たり前なのだが、レジ袋ごと捨てない、ダンボールなどは折りたたむ(フランス人は箱を折りたたんで処理する習慣がない)、汚いものは入れない、プラスチックを普通ゴミに入れない、などなど・・・

こんなことなら、最初からきちんと分けて出すように仕組みを作ればいいのにと思うが、「効率」より、雇用の確保という「効果」を優先する姿勢はいかにもフランスらしい。

2010年3月20日土曜日

スポーツジェンダー

今日、ヨーロッパではラグビーの6カ国対抗戦(フランス、イングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランド、イタリア)が行なわれている。たった今、フランスとイングランドの対戦を見た。フランスがすごい強い、12対7で余裕で勝ち進んでいる。Mon mari は限りなく不機嫌だ。

パリに来てから本格的にラグビーを観戦しはじめたが、こんなにおもしろい競技とは知らなかった。
敵の陣地にトライするまで体をぶつけ合って、ボールを奪い合い、攻防を続ける・・・ 野球なんかよりはるかに興奮するスポーツだ。マッチョな男性のお尻を見るのもなかなかいい(笑)。
日本では新年以外はあまり人気がないようだが、何と2019年のラグビーワールドカップは日本で開催されるのである。それまでに観戦人口を増やさないとお客が集まらず盛り上がらないだろう。

実は今日のフランス・イングランド戦の前に、女性のラグビー戦というのを初めて見た。
女性がラグビーをするなんて知らなかったので、驚いた。男子ほど迫力はないけど一生懸命やっている姿に思わず「がんばれ!」と叫んでしまった。でも見慣れてないせいか、まだ何となくおかしい、というか不思議な感じがする。
女子サッカーはあるがついにラグビーにも女性が参入してきているのを見ると、もうスポーツにはジェンダーの壁はなくなっているのだとつくづく思った
日本もあと100年くらいしたら、女性力士が両国国技館の土俵に上がっているかもしれない。

2010年3月17日水曜日

名札くんの運命



大きな会議に参加すると必ず渡される名前バッジ。
最近はデザインも凝って、豪華なものが多くなっている。

Mon mari は年に4-5回は大きな国際会議に出るし、私も時々招待されるので、こういったぶら下げ式名札が家にたくさんある。見るたびに「資源の無駄なぁ」と思いながらも最初は捨てていたが、だんだん何かに使えないかと思い始めて、そのままにしていたら、もう20個以上たまってしまった。

お金のある国際機関や学会の名札は豪華。主催される国の経済レベルにも比例する。

私が数年前、欧州NGOの国際会議に出たときは、主催者は再利用できるタイプの名札を配布し、会合の終了とともに回収していた。
確かに廉価なものとはいえ、毎回捨てるのは資源の無駄である。そのことを誰も意識せず、声をあげないのも変だ。身近なところから「モッタイナイ」運動をしなければいけないね・・・

ということで、我が家にあるこの名札をどうするか。
ホームパーティを開催したときに、中の紙を作り変えてゲストに配ろうかしら?

2010年3月11日木曜日

保育事情

Mon mari の職場に併設されている保育園。うちのベランダから見える。毎朝、元気に子どもたちがはしゃいで遊んでいる。その声が我が家までとどろく。
職場に保育園なんて恵まれているのだろう。

フランスやイギリスでは、地域での保育体制が充実している印象がある。
日本のように待機児童なんて聞いたことないし、お母さんの勤務形態によって保育を柔軟に受け入れてくれるそうだ。例えば、午前中だけとか、週2ー3日だけとかでも大丈夫。

日本の保育園はフルタイム勤務を対象に朝から夕方まで、月曜から金曜まで保育と一律的で、ゼロか100のシステム、そのBetweenがない。
最近はフルタイムだけでなく、時々自宅勤務する人や、毎日職場に行かない人もいる。そういう人はなかなか優先的に受け入れてもらえないそうだ。

例えば、週3日でいい児童が2人いたら、1人分の枠の中に2人が受け入れられるように工夫できないのだろうか?
仕事のスタイルも多様化しているので受け入れのルールを柔軟化すると、少しは待機児童が減るような気もする。
子ども手当てより受け入れの仕組みを拡大することがはるかに大切と感じる。

2010年3月7日日曜日

今のうちに・・・

チリでは、大地震で多くのブドウ畑も醸造所も壊滅したらしい。
それで、チリ産ワインの価格がすごく上昇するという噂が広がり、Mon mari が昨日チリワインを買ってきた。なかなか濃くのあるおいしい味だった。

ふだんはオージーワイン一辺倒だけと、これを機にチリを応援するために1ダースくらい買っておこうかな・・・?

2010年3月6日土曜日

情けない結末

日本でも報道されたかもしれないが、昨日聞いたニュース。

先週、モスクワのお店に設置されているATMマシンが盗まれた。

自称「相撲力士」と名乗る男が、100キロ近くあるマシンを肩に背負って店から消えた。
店員の女性は言葉で脅されたが、何も危害は加えられなかった。
あっという間の出来事だったらしい。

その「相撲力士」はATMマシンをBMWに積んで逃走したが、店員の警察への通報により途中でお縄になった。
情けないのが、そのATMマシンの中に入っていたお金がたった850ドルだったということ。
そんな金額のために重い機械を担いで、結局捕まるなんてまったくやる価値のない行為。

本人はプロの相撲力士と主張しているらしい。

ロシア人でなく、「隣国」出身力士ということで本名も出身国も発表されてない。隣国といってもロシアはたくさんの国と国境を接しているが、ひょっとして極東に位置する羊料理で有名な国かなぁ?
いづれにせよ、日本の相撲協会がまた巻き込まれないことを祈るだけである。