フランスで売られているオーストラリアワインはフランス人のテイストに合わせて、コルク仕様がまだ多いが、ほとんどが合成樹脂のコルクに変わっている。
このワインもその一つ。
オープナーで開けるときはそれほど困難を伴わず、また本物のコルクのように失敗して、コルクが粉々に砕けでボトルに残骸が落ちる危険性もない。
しかし問題は開けた後なのだ。
開けた後は写真のような状態になるので、当然、オープナーからコルクを回して抜き出そうとする。
しかし、それが容易にできないのだ。
合成コルクは異様なほどコルクはらせんの金属にへばりつき、硬くて回そうと思ってもびくともしない。
結局はペンチを持ってきて、大奮闘してやっと取り出すことができた。
この作業を毎回することを考えたら、やっぱりスクリューキャップに軍配が上がったと確信した。
ところで、スクリューキャップの有効性に関しとてもよい本があるのを知った。
タイソン・ステルザーというオーストラリアのワイン・ライターが書いた「Taming the Screw(スクリューを使い慣らす」。
かなり科学的な実験をもってスクリューキャップの優位性を証明しているらしい。是非この本を読んで知見を高めてみたい。

で、そのスクリューのほとんどはなんと、フランスで開発され特許を得ている「ステルヴァン」というブランドのものだそうだ。フランスが先進的に開発したスクリューキャップはフランスではほとんど普及しておらず、ニューワールド・ワインに確実に拡大している。
何とも皮肉な話であるが、フランスはまだ「コルクを開ける」という儀式を重んじる社会なのだからだろう。
1 件のコメント:
ソムリエがCorkを開ける手技には美しいものがありますが、Taming the Screwとなると、腕半分を使ってScrewを素早く開ける手技ならむ腕技が提案されているとか。。。見てみたいものですね。
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