
イングランドの田舎に住むイアン君とロズちゃん、ともに28歳、まだ若く、お金もそんなにない。ロズちゃんの両親も結構高齢、そんなカップルは豪華なホテルやホールで披露宴を行なうことはできない。自分の身の丈にあったやり方を考える。結果、彼らは「Farmhouse (農家)」の一施設を借りた。昨今、農家は農業だけで生計が立たないことが多く、空いている場所をB&B(宿泊所)や結婚披露宴、多目的パーティ用に開放し、副収入を得る。イアン君たちが選んだのは、Tilton-on-the Hill 村のHalstead House Farmという所。表通りからかなり奥に入った、静かで落ち着いたFarmhouseだった。農家といっても、かなり広大な敷地と立派な建物を所有している。
まず、Framhouseに着くと、裏庭でAperitif (食前酒)のもてなしが始まる。イギリスの夏は、Pimm's(ピムズ)というリキュールをレモネードで割り、オレンジ、レモン、グレープ、ミントなどのフルーツを入れて飲むのがポピュラー。写真で皆が手にしている、茶色の飲み物がピムズ。何故か、ストローで飲むのです。中央にいるのがロズちゃんとお父さん。

Aperitif と軽食をつまんだあと、披露宴へ。会場は、離れの納屋か倉庫を改造した所らしい。入り口にはサーフィン好きなイアン君のサーフボードに座席表が書かれていた。各テーブルはオーストラリア、ニュージーランドのビーチ名が付けられており、私たちはオーストラリアのBell's Beachのテーブルへ。

席には、新郎新婦のお母さんたちが焼いた名前入りのクッキーが置かれていた。家族や知人が一生懸命、手伝った手作り結婚式というのが感じられる。

メインコースは、この農家産直のお肉と野菜のよう。英国の伝統料理、ローストビーフとヨークシャー・プディング、そして温野菜。

ひな壇はこんな感じ。手前からブライドメイド、新郎の父、新婦の母、新郎、新婦、新婦の父、新郎の母、そしてベストマン。

招待者はおおよそ80名。司会者などはいない。まず、最初に乾杯して皆黙々と食べる、そしてしばらくして、ひな壇にいる新婦の父、新郎、そしてベストマンがスピーチを述べる。日本のように湿っぽくない。とにかく、ユーモアたっぷり、ジョーク満載で、会場がずっと笑っている。そして両家はお互いに対して、「Welcome to our family!」と言い合う。新婦が新郎の家に嫁ぐ、などという感覚は全くない。それと、日本にある、お色直しとか引き出物という習慣はない。

私たちも、よく食べて飲んだ。目の前のグラスはすごいけれど、このグラス分全部飲んだわけではありません!(苦しい言い訳・・・)

そしてケーキカットの後はダンス・タイム。

最後は新婦もこのように80年代のディスコ・ミュージックに陶酔していました。お疲れ様でした。
