2010年12月16日木曜日

I live in the past

オージー2日目からストレスの連続。
今回、Mon mari は85年モデルのランド・ローバーを買ってしまった。
オージーに来る前にネットで探して、気に入ったのが見つかり早々と売り主と商談を成立させた。
私は絶対に物を見てから決めなさい、と言っていたのだが子どものように待てずに「大丈夫、写真で見る限りは問題ないし、オーナーも車の状態を細かく説明してくれたから」と言っていた。

しかし、転売する場合、新しいオーナーは車検を受けなければならない。
車の引き取りを終えてから車検を受けたら不合格。あちこちの問題がみつかり、修理に7000ドルもかかることがわかり、Mon mari は超不機嫌。
「だから言ったでしょ!」と責めたらら本当のことを突かれたのでさらに不機嫌になった。
当たり前だが、売り手は調子のいいことしか言わない。
どうして手付金だけ払って、満足したら全額払うということをしなかったのか理解に苦しむ。およそ、ビジネス・マインドがあるとは思えない・・・

ランド・ローバーは英国の車で、もともとは農民が農地で使う四輪駆動車として作られた。
彼は以前からランド・ローバーで藪、川、ぬかるみなどのオフロードをエンジョイしたいという夢があり、どうしても欲しかった。そして、昔風のクラ シックモデルが好みで、思いっきりオンボロを手にしてしまった。
英国人は今でも「昔に生きている」人達なので古いものにこだわり、オンボロをシコシコ 直して使うことを一つの楽しみとしている。でも言い換えると、過去に生きるというのはとてもお金と時間のかかるのである。

私には絶対に理解のできない判断と行動である。
でもこのストレスにしばらく付き合わなければならない。

2010年12月13日月曜日

五つ星のお味

日曜にDown Underに向けて出発した。
今回は初めてカタール航空を利用、いつもと違う航路を選択した。
パリからカタールのドーハで乗り継いで、メルボルンに到着。
およそ22時間ちょっとの飛行、シンガポールや香港経由より1-2時間短縮される。運賃も主要航空会社の中で一番安かった。

最近、カタール航空はあちこちで派手に宣伝をして、自らを「Five-Star Airline」と名乗っているが、そもそもFive-Starか否かは客や旅行会社が評価するものではないだろうか・・・?
初めての搭乗で個人的にはまだFive-Starには及ばないことを確信した。
まず出された食事のメインのおかずが二度も冷たかった。客室乗務員(CA)曰く、オーブンで温めるのだけれど、一旦冷たいカートに入れて配膳すると冷めてしまうのだとか。でも他の航空会社も同じやり方をしていても冷たいおかずを出された経験はないので、やっぱり工夫が足りないのだと思った。そして、10時間以上の飛行でトイレが思いっきり汚れてもCAは掃除などしない。全日空は定時にCAがトイレ掃除しているのを何度も目にした。

多分、ファーストやビジネスの客には極上のサービスをしているので評判はいいのだと思う。ちなみに、ドーハ空港ではすべての飛行機はエアブリッジでターミナルに接続できないため、乗客はタラップで一旦降りて、バスでターミナルに向かう。ファーストやビジネス客は「エグゼクティブ・バス」というのに乗せてもらえるが、エコノミーの客は別名「家畜バス」というのに乗るのだと他の乗客が言っていた。
しかし本当のFive-Starのエアラインとは、ファーストやビジネスでなく、エコノミーの客が気持ちよく楽に搭乗できるかの方が重要だと思う。その意味でシンガポール航空はエコノミーでも本当に心地よい。
それとドーハ空港のトランジットのバス乗り換えはものすごく時間がかかり疲れる(今、新しいターミナルを建設中らしいが・・・)。以上の理由から私としてはカタール航空はまだThree-Starくらいの評価しか出せない。

しかし最近の湾岸の航空会社の急成長ぶりには目を見張るものがある。
日本から欧州やアフリカに行く場合、ドーハやドバイなどを経由するのが当たり前になった。何故こんな現象が急速に起こっているのか?
勿論、湾岸への観光客や投資の呼び込みもあるが、実はこれは湾岸諸国政府の膨大の補助金によって成り立っている巨大ビジネスなのだそうだ。
つまり、ドバイ、アブダビ、カタールなどの政府はエアバスやボーイングの最新航空機を何十機も買いまくって、さらに自分たちの土地から採掘される格段に安い燃料を供給し、外国人のパイロットやCAを雇うことで、安全性、価格、イメージで圧倒的に欧米航空会社に勝っているのである。なので、欧米航空会社はエミレーツ、カタール、エティハッドなどは実質国有会社であり、WTOの補助金や競争の原則に違反しているとクレームしており、カナダはエミレーツの乗り入れを制限する対抗措置を取ったとまで言われている。

確かに機体は新しいし、CAや地上職員は白人系かアジア人系がほとんどで、アラビア語を話すカタール人などはあまり見かけなかった。とてもカタール人自前の飛行機に乗っているという実感はなかった。
そういう意味で、パキスタンのPA、バングラのビーマンなどは安全面ではちょっと怖いしサービスもよくないが、自力で運行しているのを見ると「頑張って!」と心から応援したくなる。

オイルマネーでのし上がった湾岸航空会社はこれからもさらに躍進していくだろう。でもパイロットもCAも外国人に頼っているうちはその国の人材の能力強化にならず、長期的に見るとマネー以外で国の発展に役立つのかは多いに疑問である。

2010年12月10日金曜日

欲しいけど欲しくないノーベル賞

お昼ご飯を食べながら、ノーベル平和賞の授与式の実況中継を見た。
今年は中国の民主化運動家の劉暁波(リウ・シアオポー)さんに授与されたが、当然ながらご本人は式典には出席できず、多分ご夫妻で座ったであろう壇上の2つの空席の椅子がとても印象に残った。

ノーベル平和賞委員会のヤーグラン委員長は長い演説の中で劉さんの功績を称える以上に、中国政府をかなり厳しく批判し続けていた。最後に「劉さんは何も悪いことをしていない、即刻釈放されるべき」と訴えたときには、会場が総立ちになって拍手を送った。劉さんへの栄誉と中国政府への糾弾が入り混じった式典だった。

出席者の多くは欧米系の人たち。アジア、アフリカ系の人たちの参列はまばらだった。どこの国も中国に遠慮して出席を控えたのだろう。

中国が何故、こんなに劉さんの受賞に対して抵抗し激怒しているのか?
新聞やテレビを総合すると色々な見方があるようだ。
言論の自由を認めると人権、民主化が促進し、それにより現体制が崩壊し、地方の分離運動が進み国家統一困難になるから。
共産党の中枢人物は、多党政治になることで自分たちの権益が奪われるのを恐れるから。

しかし、一党独裁というとシンガポールもそうである。あの国で政府や政治家の批判をするのはタブーで、言論の自由が厳しく制限されている。でも国際社会は中国は批判してもシンガポールには何も言わない。何故なんだろう?
そしてシンガポールから政治的民主化を訴える活動家が出ないのも不思議である。

話は元に戻って・・・
上記のように中国が平和賞を拒む理由は国内の政治や統一に混乱をきたすことが一点。

もう一点は感情的な問題という論調。
中国は本当は喉から手が出るほどノーベル賞がほしい。
ノーベル賞への憧れは強く、街の書店には受賞者の歴史に関する本が売られて、とても人気があるそうだ。
これだけの経済大国になって、10億以上の人口がいても国際的に認められた知識人を輩出できていないのが本当にくやしい。
2000年初めにノーベル文学賞に中国人作家が候補に挙がったが、これも体制批判をする退廃文学とされ、中国政府の抵抗に遭って受賞にはいたらなかった。

そして、今回の劉さんの受賞。
本当は化学賞、物理学賞、経済学賞、文学賞など、いわゆる自然科学、人文科学の分野で世界レベルとして認められたい。
それなのに、劉さんのように「世界レベルの反体制活動家」が受賞してしまったこと、そして歴史初のノーベル賞受賞者が収監されている囚人であるということ自体が中国政府にとってこの上なく屈辱的なのだそうだ。

中国にとってノーベル賞は西洋感覚に基づく「知識の封じ込めと拒絶」ということになるらしい。
そうかもしれないが、一方で中国は60年前に国連人権宣言(規約)に調印したことを決して忘れてはいけない。

欲しくて欲しくて仕方ないけど、今度は頂きたくないノーベル賞、何とも悩ましい受賞である。

2010年12月7日火曜日

よくある苛立ち

今朝、アパートの下にリサイクルゴミを捨てにいったときのこと。
写真のように、ゴミ箱の上に大きなダンボールがドンと捨ててあった。
フランスでは至極日常的なこと。
日本でこんなことしたら、ご近所から苦情が出るので、必ず折りたたんで紐なりガムテープで縛って清掃員の人が持って行き易いようにするのが常識だが、こちらではそんな感覚は微塵もない。

とりあえずこのダンボールは外に出されているが、下のゴミ箱もどうやら他のダンボールで一杯になっている。幸いに、隣のもう一つのゴミ箱はまだ空きがあったので私のゴミは捨てられた。ひどいときはこの位の大きさのダンボールが2つのゴミ箱の中にドンとそのまま捨てられていることがある。つまり他の人がゴミを捨てる隙間が全くなくなっているのである。
言い換えると、捨てる側は自分がこういうことをしたら、後の人がどうなるか、ということは全く考えていないのである。さすが、センター・オブ・ユニバースに住むパリジャンである。

文化とか国民性と言えばそれまでだが、フランス人はこういうところで日常の小さな気遣いがないように思える。
ちょっとしたことだけど、外国人としてこういう苛立ちが日々積み重なると段々と、「住みずらいフランス」と思い始めるである。

2010年12月5日日曜日

驚きの多機能

最近、炊飯器が壊れたので新しく買い換えた。
フランスでは満足する機能のお釜がなかったので、あちこち探してやっとイギリスでそれなりの物をみつけた。こちらでも炊飯器自体はたくさん売っているが、もう日本では見ないようなかなり時代遅れのデザインや機能だったりする。やっぱり炊飯器は日本のメーカーが世界一だと思う。

新しくキッチンに登場した炊飯器はサンヨーの5合炊き。二人世帯にはちょっと大きいが、このサイズしかなかったので、大は小を兼ねると思って買った。

さっそく使おうとして説明書を見てびっくり。
信じられないような機能がある・・・・
まず、白米は当然のこと炊けるが、お粥機能がないかわりにリゾットのボタンがあるのはさすが欧州仕様。また白米だけでなく、ブラウンライス(玄米とか)も炊けるようになっている。
そして、炊飯器は蒸し器の代わりにもなっていた。写真の手前の白い網は野菜などを蒸す際に使うトレー。煮込みもできるらしくシチュー用のボタンまである。さらにさらに驚いたのは、ヨーグルトまで作れるそうだ!

一体、炊飯器はどの次元まで進化するのだろう。
Mon mari は「そのうち、チップス(ポテトフライ)も作れるようになるんじゃない?」と期待をこめて語っていた。確かにこの分でいくと、将来は魚フライ(フィシュ・アンド・チップス?)、コロッケや唐揚げとかも作れる炊飯器が登場してもおかしくない。しかし便利とは言え、一つ のお釜で炊く、蒸す、煮る、揚げるの全てを調理するようになったら、油や香辛料などが付着して従来の白米の香りや風味が損なわれる気がする。

随分前に日本のテレビ番組で、炊飯器一つで生活の全てをこなしている大学生が紹介されていた。その人は、白米だけでなく、味噌汁、煮込み料理(肉じゃがとか)などのおかずも炊飯器で作るので他の調理器がいらないと豪語していた。さらに驚いたことにお釜に下着や靴下を入れて洗濯もしているとか。食べものと汚れ物を一緒の釜で扱うなんて言語道断だが、貧乏学生の彼によると、炊飯器は生活を支える重要な万能機だそうだ。

多機能はそれなりに便利だが、私は野菜を蒸したりシチューまで作る気はしない。
やっぱり炊飯器はお米を炊くだけの機械であってほしい。

2010年12月1日水曜日

Shall We Dance? ちょっと動画

言い忘れたが、ブラックプールはイギリス最大の保養地で、街にそびえるタワーが有名である。タワーはもう100年以上も前に建てられ、ダンスホールはこのタワー(写真)の下にある。

動画を少しだけ撮ったのでご覧ください。何となく臨場感が湧くと思います。
上がクイックステップ、下がチャチャチャです。



どう? 見てるだけで一緒に踊りたくなる気分でしょう?

2010年11月30日火曜日

Shall We Dance? Blackpool コンペ

前回に続きブラックプールのお話。
今回のこの競技会は、Imperial Society of Teachers of Dancing (ISTD)というイギリス内のダンス協会が主催している。国内のダンス教室から各地域の予選を通過して晴れてブラックプールに来た人たちは皆、結構な実力を持っている。Ballroom dance は、モダンのワルツ、クイックステップ、タンゴ、ウィーンワルツ、フォックストロットの5種目、ラテンのサンバ、チャチャチャ、ルンバ、パソドブレ、ジャイブの5種目から構成されている。午前中はジュニアとモダンの競技が、午後はラテンが行われた。

いやぁ、それにしても本場のBallroom Danceは本当に素敵。
ブラックプールのダンスホールの床は硬くなく、ダンス用に足を痛めないよう特殊加工して作られているのも、人気の秘密とか。

これはイギリス内の一部の人たちのコンペだけど、毎年、5月から6月ころに行われる世界競技会は本当にすごいらしい。死ぬまでに一度、世界競技会を是非見てみたいものだ・・・

さて、これから競技に出る人たちの出番待ち。皆、緊張している。背番号をつけている人が競技者。
男女比からすると女性が多いので、パートナーは教室の先生だったり、友人だったりで、競技の相手役を務めるのみで審査の対象にならない人も結構いる。女性同士、男性同士で踊る組もいる。あくまでも背番号をつけている人のみが審査の対象になる。カップルというより、個人の能力審査の形を取っているよう。

私はモダンの中ではクイックとタンゴが好き。年代別に競技しているが、50代以上の人たちもすごい素敵に躍っていいた。

驚いたのが、ジュニアがすごい活躍していること。小学生、中学生くらいの子がワルツとかクイックとかを上手にこなす。大人顔負けの表現力を持っている。上の写真はジュニア選手の表彰式。

さて、これが我らのヒロインのロズちゃん。
ロズちゃんはタンゴとルンバを踊った。今回の競技でのパートナーは、ダンナさんでなく、教室の先生だとか。夫婦で一緒にダンスを習って、競技に参加するカップルというのは少ないようだ。
実はロズちゃん、現在妊娠4ヶ月。お腹が目立ち始めているにもかかわらず、タンゴとルンバとはすごい。母が踊っていると、お腹の子も一緒に楽しんでいるのかな?とにかく彼女のエネルギーに脱帽。

ロズちゃんが先生と踊っているルンバ。すごい情熱的で素敵だった。
タンゴは第二戦に残れなかったが、ルンバは残れたとか・・・ 
身重の身体でよくここまでやった!

うーん、私もBallroom danceを習いたくなった。Mon mari もBlackpool に来るまではBallroomなんて、とバカにしていたが、実際の踊りをみたらおもしろそうに思えたのか、「一緒に習ってもいいよ・・・・」と言い始めた。彼の気が変わらないうちに、どこか教室を探さないと・・・