
その瞬間、腰に衝撃が走った。そして腰に妙な重さを感じ始めた。
これって、ぎっくり腰?
エーッ、どうしよう!
ぎっくり腰になった友人は大勢いるが、まさか自分にも起こるとは思っていなかった。
初めての経験。
重い物を持つときはいつも気をつけていたのだが、まさか一瞬のくしゃみだけでなるなんて想像もしてなかった。
その後、友人たちとランチをしに中華街にでかけた。
食べている時はそんなに痛みがなかったのだが、家に戻ってから鈍痛が始まった。
ネットで検索すると、やっぱりくしゃみや咳でぎっくり腰になるそうだ。急性期は冷やして安静にすること、とあったので夕方から冷やピタを貼って少し横になった。
そうしているうちに、ラグビーを観戦していたMon mari が「どうしたの?」とやって来た。
英語で「ぎっくり腰」って何ていうのか一瞬、言葉に詰まった。
「腰(Low back)が痛いの、くしゃみをした後で響いたみたい」と言ったら笑われた。
そういえば、こちらで「ぎっくり腰になった」という人を聞いたことがない。
そういう固有名詞もあまり耳にしない。
辞書で調べると・・・
Acute low back pain
Ruptured disk などなど。。。
でもこちらの意図が理解されてないよう。
単に背中の下が痛いんでしょ、と簡単に考えられてしまうのだが、一瞬にして「ギクッ」という音が聞こえるようなショック、そして執拗な痛み。多分、説明してもわからないだろうなぁ。
夜寝るときの姿勢が辛かった。
朝起きたらMon mari は「おならにも気をつけないとぎっくり腰になるよ」と言い出した。
「エーッ、おならじゃないよ、くしゃみだよ」と言ったら、「どっちも同じだよ」と。
大きな圧力をかけて体から何かを出すという原理は同じだから、当然おならでも発症可能、というのが彼の意見。
「おならには気をつけて」「おならには気をつけて」と彼は朝からずっとハモッて私をからかっている。
私が深刻になっている分、笑わせようとしているのだが、腰に響くので笑うのも辛い。そんな風に言われると、本当におならでもぎっくり腰になるんじゃないかと不安になり始めている・・・